
香港の山のうえにある寶蓮寺(ポーリン寺)で精進料理が食べられるよ!
これがなかなかの難物で、しかもボリュームがめちゃくちゃ多いから、修行の一種のようだった。

香港のMTR「東涌駅」からケーブルカーでのぼった山のうえに、世界最大級の屋外大仏「天壇大仏」がいる。
写真は、ケーブルカー乗り場から見える高層マンションなんだけど、日本では考えられないほどの部屋の密度ですな。ぎっしり。

山のうえの大仏は有名観光地なので、ケーブルカーは土日はかなり混む。平日行ったんだけど、それなりに列ができてたからね。

ケーブルの張りっぷりがすげえ大胆で、湾をまたいで向こうの山までびよ~んって吊るされてるからね。風もびゅーびゅー吹いてるし、けっこう怖いよ、この乗り物。
目的地までそれなりに距離があるので、20分ぐらい乗り続けなくてはいけない。

ケーブルカーを降りると、はるかかなたに、すでに大仏さまのシルエットが見えるではないか。たしかにこれはデカそうだ。
参道はキレイに観光地化されていて、お土産モノ屋さんとか飲食店(観光地プライスで割高)が並んでいる。
「ウォーキングwithブッダ」っていう体験型アトラクションに入ったんだけど、解説がすべて中国語でなに言ってるのかぜんぜんわからなかった。

デカいのは大仏だけじゃなくって、急須もデかけりゃ


線香もデカい。物干し竿ぐらいの直径だ。

小腹がすいていたので、大仏に向かうまえにスイーツのお店にはいった。
コギレイなとこもたくさんあったけど、ここはあえて地元っぽい店に。

▲豆乳花
できたての豆乳花(とーるーふぁ)。
ほかほかの暖かくてやわらかい豆腐に、甘いシロップをかけたスイーツ。すげえ旨い。

大仏さまへは、急こう配の階段を数百段のぼらなければいけない。ゆっくり上ると5分ぐらい。おっちゃんたちが途中でかなりへばっていた。

階段をのぼり終えたところで、ぼんやりと霧のなかに大仏の影が浮かぶ。
完全にラスボスだろ、これ。

標高のせいか顔がはっきりとわからないほど霧がたちこめている。
内部にも入れるし、たしかにかなりデカいんだけど、「世界一の屋外仏」というには牛久大仏の壁が厚く立ちはだかっているのではないだろうか。
●精進料理が苦行じみていた

▲精進料理をたべる食堂
大仏さまへの拝観チケットには「精進料理付き」「拝観のみ」があるよ。
せっかくだからこのお寺のお坊さんたちが食べてみたいなと、精進料理つき60香港ドル(900円ぐらい)にしてみた。
「珍味素」って書かれた食堂で食べるんだけど


食堂のまえで犬がめちゃくちゃ寝てるんだよね。無防備すぎるだろ。

店内には案外広くて、テーブルがずらーっと並んでる。

チケットを渡すと、デカい寸胴鍋からスープをよそってくれる。給食みたいだ。

▲精進料理 2人前
てっきり精進料理っていうもんだから、小鉢にちょこっとつまむ程度の量だろうと思ったら大間違い。
2人前だってのに一家族養えるぐらい出てきて、たまげた。ご飯、どんだけ食うと思ってんのよ。


冬瓜と、なんかの木の皮とおぼしきもので作ったスープ。
ん~~~~、これが、なんとも特殊な味。苦いんだか甘いんだか、なんだかよくわからない薄いスープなんですわ。スプーンこさじ1杯なめたらそれで満足って味なんだけど、これ、ボールにたぷたぷと1杯あるからね!
同行者も私も、なんでもガツガツ食うタイプなんですけどね、ここの精進料理は苦行っぽさがあった。

なかに麺がはいってる春巻きみたいなの。これだけは旨かった。


写真でみるとテラテラとして、ウマそうでしょ、この野菜炒め。
でもね、ぜ~んぜん味がないですから。見た目とのギャップで「え?なにこれ?」って混乱したからね。
このクオリティーの料理を、これだけのボリューム食べるというのは、修行の一種なのかもしれない。

精進料理に四苦八苦して、外にでたら、一面霧だらけでホラーゲームSIRENの世界になっていた。
■「寶蓮寺(ポーリン寺)」の情報■
オススメ度:★★★★☆
アクセス:MTR「東涌駅」からケーブルカー「昂坪360」に乗る
住所:香港大嶼山昂平寶蓮禅寺
営業時間:10:00〜17:30
定休日:なし
予算:精進料理つき大仏入場券60香港ドル(900円ぐらい)
関連サイト:香港ナビ
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